「藤枝おんぱく2015」No.24 アンコール開催!「地獄に仏!美しい石仏探索ウオーキング」 [NPO SACLABO & 藤枝おんぱく]
2015年6/2(火)9:00〜13:30
「佐野石材」6代目の「佐野雅基」さん企画の、石仏を訪ねるプログラム。
「藤枝おんぱく2015」の2回のプログラムでは、どちらも満員。
すでに終了したのですが、まだ希望者がいる!?とのことで、
「アンコール開催しますよ。ぱらぽんさんもどうですか?」
とのお誘いを受けて、予定をやりくり。
ご一緒させていただけることになりました。
先日半分だけ参加した「石屋は見た!」ツアーとともに、
昨年から気になっていたプログラムだったので、
参加できることがとてもうれしかったです。
探索するエリアが広範囲なので、特別にバスを用意してくださいました。
こうするのには、特別な許可がいるそうですが、
大変な手続きをこなしてくださっての企画、頭が下がります。
奥様のかんなさんは、今日はお留守番!?
受付業務が済んだ後、見送ってくれました。
「いってきま〜す!」
封筒に入った資料を受け取って、中を見てびっくり。
佐野さんのプログラムに参加して思うのは、資料の素晴らしさ。
「瀬戸川流域野仏マップ」
野仏ポイントは、ばっちり!
「瀬戸谷の石仏一覧表」
瀬戸谷の野仏・65箇所の一覧表。
写真も掲載。巻末には、野仏の種類の違い&説明が・・・。
「野仏の解説資料」
野仏観察には、欠かせない年号、図解説明、用語解説など。
それから、「佐野石材」さんを紹介する資料なども。
さてこの日は、まずは、瀬戸谷の「市ノ瀬」地区へ!
資料には、瀬戸谷地区のエリア名がコード化されています。
蔵田→KT 市ノ瀬→IS 峠→TG 中里→NZ 藤太夫島→TY
本郷→HG 滝沢→TS 宮原→MB 中山→NY 助宗→SM
寺島→TJ 堀之内→HU
このアイディアはとてもいいと思います。
今後、何かの資料を作るとき、共有させてもらいたいです!
バスに乗って、はじめに向かったのは、「IS」→市ノ瀬 です。
こういう所を登っていき、
1段高いところにある集落の道を行くと、
道標のあるところに出ます。
この道は「東海自然歩道」のバイパスコースになっているもよう。
この階段の上にあるのが、
「薬師堂」です。
左手のお堂の中にあるのが、こちらのお地蔵さま。
その脇にあるのが、こちらです。
右から、「五輪塔」・「庚申塔」・「地蔵&観音」。
ここから、来た方を振り返ると・・・、
この景色です。
市ノ瀬の集落が見えます。
見守ってくださっているんですね。
さらに坂の上には・・・、「津島神社」があるようです。
下のバス通りまで降りてきて振り返ると、
「石碑」や「五輪塔」があります。
その横には、大戦時にこの地域から出征された方々を祀る
「平和の碑」もあります。
上の「津島神社」は・・・、
鎮守の森といった風情です。
下から仰ぐと、やはり見守ってくれている感じがします。
ここから下に少し歩いて行くと、
商店の前に、「地蔵尊」があります。
こちらは、珍しい「線彫り地蔵尊」です。
その向かい側には、
「びく石登山口」があります。
ハイキングに行くには、こちらから・・・ですね?
ここからは、またバスに乗って移動。
道の端が少し高くなったところに、2基の「馬頭観音」が。
とてもきれいです。
「馬頭観世音菩薩」
「大正十三年七月二十四日 木曽馬 遠藤勝右エ門建立」
同じく「馬頭観世音菩薩」
「大正十四年八月甘三日 巴江 山崎為次郎建立」とあります。
本当に美しいですね。
「馬頭観音」像は、少し前のめりに建てられているとか!?
仏像の立ち姿で、片足を一歩前に出しているものがあるそうですが、
それは少しでも早く救いに行きたくて、足が前に出ているのだそうです。
「馬頭観音」でも、同じらしいです。
ああ、本当に早く助けに来てもらいたい・・・。
ここから、またバスに乗り、「NZ」→「中里」へ。
こちらにあるのは、
「川除地蔵尊」2基。
だいぶ傷んできています。
苔は、洗った方がいいそうですが、
中性洗剤や薬品を使うと、ぼろぼろになってしまうそうです。
ご心配な方は、佐野さんにご相談ください。
左のお地蔵さまに、
半紙を当てて、
チョークでこすると、
拓本が取れます。
「昭和三十八年八月 黒山瀬吉・・・」と読めます。
皆さん、思い思いに、写真を撮ったり、記録したり・・・。
さて、その近くの「輪光寺」に向かいます。
この階段を上がって行くと、
「輪光寺」があります。
臨済宗の「普門寺」の末寺だったようです。
ご住職は、今はここには住んでいらっしゃらないようです。
「輪光庵」と掲げられています。
山肌の眼下の眺めがいいところに、
「如意輪観音」「地蔵尊」「庚申塔」「庚申板碑」
「東国・西国・四国巡礼の碑」などがあります。
「庚申塔」には、猿の彫り物もあります。
しばらくは、瀬戸川沿いに旧道を歩きます。
川沿いには、巨木も多く、
「青楓」や
「銀杏」の葉も、青々としてきれいでした。
「地蔵尊」「丸石」などが。
「丸石」は、石から誕生する「玉石」などと呼ばれて大事にされたり、
信仰の対象になったりもするそうですが、
「ノジュール」と呼ばれるもので、
堆積物中の珪酸や炭酸カルシューム、鉄酸化物などが、
固まってできたものと考えられているようです。
今度はこちら。
この大きな木下に、野仏を集めてお祀りしてあるところがあります。
石垣の上にきれいに並んでいます。
中でも珍しいのは、こちら。
「馬頭観音」であるのですが、
馬の息の中に、お地蔵さまが現れるというもの。
「明治四十年八月拾日」と読めます。
木陰がとても気持ちがよかったです。
こちらは、新しいものです。
以前このあたりには、7基の「馬頭観音」があったそうですが、
それが統合されて「三面六臂(お顔が3つあって、腕が6本あるもの)」の
新しい像ができあがったようです。
さて、今度はまたバスに乗り、「おとみ坂」という峠まで行きました。
ここにはかつて「おとみ茶屋」というお茶屋さんがあったそうです。
こちらは、「馬頭観音座像」「地蔵尊座像」「馬頭観音立像」など。
「おとみ坂」の謂われなどが書かれています。
その横には、
六地蔵が・・・。
ここからは、またバスに乗り、瀬戸谷小学校の方に戻ってきました。
ここは、お寺の跡地のようです。
いろいろな形のものがあります。
丸い円柱のようなものは、「無縫塔」。お坊さんのお墓です。
お地蔵さんも!
常夜灯も。
さて、またまた移動して、こちらは「HG」→「本郷。
こちらは本郷の「佐野」さんちの「馬頭観音」です。
「昭和八年十月五日 若菜 十八歳」と読めます。
これもとても美しいです。
次は、「TS」→「滝沢」です。
これらは、桧峠を越すところになったものを集めたのだそうです。
それから、宮前橋付近のもの。
瀬戸川沿いの「助宗」の野仏群。
ここで、河原に降りる階段のところに腰を掛けて、
お弁当を食べました。
「喜久屋」さんの染飯弁当です。
その後は、川沿いの道をぶらぶらと歩きながら進みました。
その後に寄ったのは、「TJ」→「寺島」
これらは、明治43年に周辺より集められたそうです。
ここも、大きな木下で気持ちのいい木陰です。
すぐの所に、バスが迎えに来てくれました。
こういう風に、歩きたいところだけ歩くというのはいいですね。
次は、「弘法淵」とよばれるところ。
佐野さんが渡った川向こうの岩壁に、
お地蔵さまがあります。
「弘法大師」が水を湧かせて、この淵ができたという伝説があります。
「弘法淵」
かつての子供たちは、みんなここで泳ぎを覚えたそうです。
最後に、参加者の皆さんで記念撮影。
瀬戸川流域は、巨木が多いところです。
瀬戸川流域の野仏については、かつて「瀬戸川新聞」というものを作ったとき、
いろいろと勉強させてもらいました。
ですが、すでにデータ等はあったので、
一つ一つ歩いて確認するというほどではなかったので、
記事としては書いたけれど、実際に見たことがないものがほとんどでした。
今回初めてお目にかかれたものもありました。
感無量です。
その「瀬戸川新聞」については、こちらで。
*** 後日談 ***
野仏ツアーが終わって、一週間あまり、
「佐野石材」さんからお手紙が来ました。
プログラム参加のお礼の手紙とともに、
記念撮影をした写真が同封されていました。
ぱらぽんは、このような記録ブログを書いていますが、
年配の参加者は、ネット関係をされない方が多いですから、
このような心遣いは、とてもうれしいと思います。
他の方が企画したプログラムに参加してみると、
たくさん発見があります。
佐野さん、いろいろと、ありがとうございました。
とても勉強になりました。
皆さま、お疲れ様でした。
「佐野石材」6代目の「佐野雅基」さん企画の、石仏を訪ねるプログラム。
「藤枝おんぱく2015」の2回のプログラムでは、どちらも満員。
すでに終了したのですが、まだ希望者がいる!?とのことで、
「アンコール開催しますよ。ぱらぽんさんもどうですか?」
とのお誘いを受けて、予定をやりくり。
ご一緒させていただけることになりました。
先日半分だけ参加した「石屋は見た!」ツアーとともに、
昨年から気になっていたプログラムだったので、
参加できることがとてもうれしかったです。
探索するエリアが広範囲なので、特別にバスを用意してくださいました。
こうするのには、特別な許可がいるそうですが、
大変な手続きをこなしてくださっての企画、頭が下がります。
奥様のかんなさんは、今日はお留守番!?
受付業務が済んだ後、見送ってくれました。
「いってきま〜す!」
封筒に入った資料を受け取って、中を見てびっくり。
佐野さんのプログラムに参加して思うのは、資料の素晴らしさ。
「瀬戸川流域野仏マップ」
野仏ポイントは、ばっちり!
「瀬戸谷の石仏一覧表」
瀬戸谷の野仏・65箇所の一覧表。
写真も掲載。巻末には、野仏の種類の違い&説明が・・・。
「野仏の解説資料」
野仏観察には、欠かせない年号、図解説明、用語解説など。
それから、「佐野石材」さんを紹介する資料なども。
さてこの日は、まずは、瀬戸谷の「市ノ瀬」地区へ!
資料には、瀬戸谷地区のエリア名がコード化されています。
蔵田→KT 市ノ瀬→IS 峠→TG 中里→NZ 藤太夫島→TY
本郷→HG 滝沢→TS 宮原→MB 中山→NY 助宗→SM
寺島→TJ 堀之内→HU
このアイディアはとてもいいと思います。
今後、何かの資料を作るとき、共有させてもらいたいです!
バスに乗って、はじめに向かったのは、「IS」→市ノ瀬 です。
こういう所を登っていき、
1段高いところにある集落の道を行くと、
道標のあるところに出ます。
この道は「東海自然歩道」のバイパスコースになっているもよう。
この階段の上にあるのが、
「薬師堂」です。
左手のお堂の中にあるのが、こちらのお地蔵さま。
その脇にあるのが、こちらです。
右から、「五輪塔」・「庚申塔」・「地蔵&観音」。
ここから、来た方を振り返ると・・・、
この景色です。
市ノ瀬の集落が見えます。
見守ってくださっているんですね。
さらに坂の上には・・・、「津島神社」があるようです。
下のバス通りまで降りてきて振り返ると、
「石碑」や「五輪塔」があります。
その横には、大戦時にこの地域から出征された方々を祀る
「平和の碑」もあります。
上の「津島神社」は・・・、
鎮守の森といった風情です。
下から仰ぐと、やはり見守ってくれている感じがします。
ここから下に少し歩いて行くと、
商店の前に、「地蔵尊」があります。
こちらは、珍しい「線彫り地蔵尊」です。
その向かい側には、
「びく石登山口」があります。
ハイキングに行くには、こちらから・・・ですね?
ここからは、またバスに乗って移動。
道の端が少し高くなったところに、2基の「馬頭観音」が。
とてもきれいです。
「馬頭観世音菩薩」
「大正十三年七月二十四日 木曽馬 遠藤勝右エ門建立」
同じく「馬頭観世音菩薩」
「大正十四年八月甘三日 巴江 山崎為次郎建立」とあります。
本当に美しいですね。
「馬頭観音」像は、少し前のめりに建てられているとか!?
仏像の立ち姿で、片足を一歩前に出しているものがあるそうですが、
それは少しでも早く救いに行きたくて、足が前に出ているのだそうです。
「馬頭観音」でも、同じらしいです。
ああ、本当に早く助けに来てもらいたい・・・。
ここから、またバスに乗り、「NZ」→「中里」へ。
こちらにあるのは、
「川除地蔵尊」2基。
だいぶ傷んできています。
苔は、洗った方がいいそうですが、
中性洗剤や薬品を使うと、ぼろぼろになってしまうそうです。
ご心配な方は、佐野さんにご相談ください。
左のお地蔵さまに、
半紙を当てて、
チョークでこすると、
拓本が取れます。
「昭和三十八年八月 黒山瀬吉・・・」と読めます。
皆さん、思い思いに、写真を撮ったり、記録したり・・・。
さて、その近くの「輪光寺」に向かいます。
この階段を上がって行くと、
「輪光寺」があります。
臨済宗の「普門寺」の末寺だったようです。
ご住職は、今はここには住んでいらっしゃらないようです。
「輪光庵」と掲げられています。
山肌の眼下の眺めがいいところに、
「如意輪観音」「地蔵尊」「庚申塔」「庚申板碑」
「東国・西国・四国巡礼の碑」などがあります。
「庚申塔」には、猿の彫り物もあります。
しばらくは、瀬戸川沿いに旧道を歩きます。
川沿いには、巨木も多く、
「青楓」や
「銀杏」の葉も、青々としてきれいでした。
「地蔵尊」「丸石」などが。
「丸石」は、石から誕生する「玉石」などと呼ばれて大事にされたり、
信仰の対象になったりもするそうですが、
「ノジュール」と呼ばれるもので、
堆積物中の珪酸や炭酸カルシューム、鉄酸化物などが、
固まってできたものと考えられているようです。
今度はこちら。
この大きな木下に、野仏を集めてお祀りしてあるところがあります。
石垣の上にきれいに並んでいます。
中でも珍しいのは、こちら。
「馬頭観音」であるのですが、
馬の息の中に、お地蔵さまが現れるというもの。
「明治四十年八月拾日」と読めます。
木陰がとても気持ちがよかったです。
こちらは、新しいものです。
以前このあたりには、7基の「馬頭観音」があったそうですが、
それが統合されて「三面六臂(お顔が3つあって、腕が6本あるもの)」の
新しい像ができあがったようです。
さて、今度はまたバスに乗り、「おとみ坂」という峠まで行きました。
ここにはかつて「おとみ茶屋」というお茶屋さんがあったそうです。
こちらは、「馬頭観音座像」「地蔵尊座像」「馬頭観音立像」など。
「おとみ坂」の謂われなどが書かれています。
その横には、
六地蔵が・・・。
ここからは、またバスに乗り、瀬戸谷小学校の方に戻ってきました。
ここは、お寺の跡地のようです。
いろいろな形のものがあります。
丸い円柱のようなものは、「無縫塔」。お坊さんのお墓です。
お地蔵さんも!
常夜灯も。
さて、またまた移動して、こちらは「HG」→「本郷。
こちらは本郷の「佐野」さんちの「馬頭観音」です。
「昭和八年十月五日 若菜 十八歳」と読めます。
これもとても美しいです。
次は、「TS」→「滝沢」です。
これらは、桧峠を越すところになったものを集めたのだそうです。
それから、宮前橋付近のもの。
瀬戸川沿いの「助宗」の野仏群。
ここで、河原に降りる階段のところに腰を掛けて、
お弁当を食べました。
「喜久屋」さんの染飯弁当です。
その後は、川沿いの道をぶらぶらと歩きながら進みました。
その後に寄ったのは、「TJ」→「寺島」
これらは、明治43年に周辺より集められたそうです。
ここも、大きな木下で気持ちのいい木陰です。
すぐの所に、バスが迎えに来てくれました。
こういう風に、歩きたいところだけ歩くというのはいいですね。
次は、「弘法淵」とよばれるところ。
佐野さんが渡った川向こうの岩壁に、
お地蔵さまがあります。
「弘法大師」が水を湧かせて、この淵ができたという伝説があります。
「弘法淵」
かつての子供たちは、みんなここで泳ぎを覚えたそうです。
最後に、参加者の皆さんで記念撮影。
瀬戸川流域は、巨木が多いところです。
瀬戸川流域の野仏については、かつて「瀬戸川新聞」というものを作ったとき、
いろいろと勉強させてもらいました。
ですが、すでにデータ等はあったので、
一つ一つ歩いて確認するというほどではなかったので、
記事としては書いたけれど、実際に見たことがないものがほとんどでした。
今回初めてお目にかかれたものもありました。
感無量です。
その「瀬戸川新聞」については、こちらで。
*** 後日談 ***
野仏ツアーが終わって、一週間あまり、
「佐野石材」さんからお手紙が来ました。
プログラム参加のお礼の手紙とともに、
記念撮影をした写真が同封されていました。
ぱらぽんは、このような記録ブログを書いていますが、
年配の参加者は、ネット関係をされない方が多いですから、
このような心遣いは、とてもうれしいと思います。
他の方が企画したプログラムに参加してみると、
たくさん発見があります。
佐野さん、いろいろと、ありがとうございました。
とても勉強になりました。
皆さま、お疲れ様でした。
2015-06-05 23:13
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